◇歴史・科学・文化・芸術に関する共同研究・文化財の保護保存のサポートを行っている
・2012年~インターナショナル考古学トレーニング・スクール
・開催地・発掘サイトは、ブルガリアの先住民族トラキア人・ゲタイ族の聖地であったズボリャノヴォ(イスペリフ市スヴェシュタリ村近郊)
・校長 Dr.ディアナ・ゲルゴヴァ

各国から集まった学生やボランティアをトラキア時代の衣装に扮装した人々やブルガリア民族音楽家たちが祝った(2012年8月)
◇考古学スクールの思い出


私が考古学スクールを知ったきっかけは大学の教授の告知でした。ブルガリアで発掘活動をすることができますというだけの内容でした。
考古学には興味がありましたが、私は語学力が乏しく、海外での活動に不安が強くありました。
しかし、なかなか出来る体験ではないことと、経験したいと心から強く思ったことを信じ、迷った末に参加を決めました。
現地に着いてから知ったことですが、アジア圏の国の参加は日本だけで、他の参加国はヨーロッパ圏でした。実際の発掘活動は大変な活動の連続です。朝は寒く、昼は暑く、土を掘って運ぶ繰り返しです。参加して良かったのかどうかなどと迷う暇もありません。でも、仲間達がいたから乗り越えることができました。みんな国籍は違いますが、それは些細なことでした。沢山の国の方と共に汗を流し、生活を共にし、語り合った日々は昨日のことのように思い出します。毎日が本当にあっという間でした。
発掘活動を通して学ぶことは多々ありました。それはトラキアという古代文化を知ることであったり、発掘のいろはを自分で体験することだったり。そして、気づけば、日本を出る前の不安は自信に変わっていきました。
実際に参加して、何を考え、どう行動するかは人それぞれです。私は私らしく過ごせて良かったと思っています。私にとって、この考古学スクールを通して過ごした日々が人生観を変えた宝物です。
渡辺隆太郎氏
◇2021年 白井晟一展(渋谷 松涛美術館)予定に関して
文化財の保護保存をテーマに世界の専門家・学生・一般を対象とする企画立案予定